2017年 05月 23日
融;能 |
左大臣・源融(みなもとのとおる)もモデルの一人とされています。
源融、嵯峨天皇の十二男。
源氏物語に登場する女性たちの住まいになった館が実は源融の屋敷の模写であるらしいのです。六条河原院と呼ばれた館の庭には陸奥国、今の宮城県塩釜(松島を含む?)の風景を模して広大な池が作庭されたそうです。池の底には貝を敷き詰め、塩釜の風物詩でもある「藻塩焼き」をする為に大阪難波あたりから京都の館まで毎日海水を運ばせた、ってことなんですよね〜。その辺の事はウィキにもあるので興味ある方は調べてね。
彼の人生もまた光源氏のように、政治的にも浮き沈みがあり政治的陰謀で皇位につけなかった恨み、無念の人でもあるようです。
今なぜ源融について書いているかって言うと、今度の能楽の発表会で私は無謀にも「融」を仕舞うことになっているのです。
舞う場面は最後の場面。
ーー融が亡なって暫くすると河原院は荒れ果ててしまった。館に立ち寄った旅の僧の夢に融が現れ栄華を誇る昔を懐かしみ月光の下で舞い、そして月の国へ帰る。と言う大変華やかな舞なんですけどーー師である坂真太郎先生から散々ご指摘を受けているのですが「優雅さ」が私には足りないのよね〜。融は男性であっても、義経や平家の武将達とは違う。
「公家」貴族であるーーったッて。。。
能の演目でも融のシテは優美を求められる出し物です。
世阿弥もそこに眼目を置いた演目なんだろうけどーーまあ〜無理でしょうね、私じゃ。。
youtube にあった観世シテ方・林宗一郎氏の若くて清々しい「融」を貼っておきます。
舞囃子(鼓付)でされているので、仕舞とはちょっと違ってますが。
練習しても、やっぱ「人」が出てしまうから品格とか優雅さとか、って急に身につくものでもなしーーでも何度も舞って、私なりに工夫して求めるよりしょうがない、のよね。
転ばず、間違わず、できれば上々とせねば。。。
と言うわけで週末より来週末迄ここは留守になります。
発表会 5月28(日)10時a.m.~ 矢来能楽堂
ご興味のある方は是非お立ち寄り下さいますように。
by ppjunction
| 2017-05-23 17:31
| 今日はいかが?
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